健康チェック

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肥満

使うエネルギーより食べるエネルギーを少なくすれば、確実にやせられます。
バランスよく3食とる食生活が基本です。

監修:産業栄養指導者会理事
(管理栄養士)本間 鄙子先生

1.肥満を改善するには

肥満は、食事でとったエネルギー量より運動で使うエネルギー量が少ない生活が続くと、余ったエネルギーが脂肪として体に蓄えられるために起こります。運動で消費するエネルギーは意外に少なく、肥満を解消するには食生活の改善が不可欠です。

2.余分な脂質を減らす

エネルギー摂取の理想的な割合は、糖質50〜60%、脂質20〜25%、たんぱく質15〜20%とされています。日本人の脂質の平均摂取量は26%を超えていますが、肥満している人では30%を超えている人も少なくありません。バランスをとるにはまず、脂質を減らすように心がけます。

3.食物繊維を多くとる

食物繊維は腸壁を刺激して便通をよくするばかりでなく、胃の中で溶けると余分な脂肪を包みこんで体外に捨てる働きをします。また、糖質の吸収を抑えてゆっくりと体に吸収されるようにするので、血糖値の急上昇を抑えて、インスリンの急激な分泌を抑えます。インスリンは脂肪を脂肪細胞にためる作用もするので、太りにくくする効果もあります。

4.3食をきちんと食べる

朝食を抜くと、空腹期間が長くなって、体はエネルギーの吸収を高めようとします。具体的には食後のインスリン分泌量が増えて、体脂肪が多く蓄積されるようになります。また空腹を解消するためつい食べ過ぎてしまうのも、太りやすくなる原因となります。

5.夕食を軽くする

朝食でとったエネルギーは、1日の活動の中で消費されるので、多めにとっても太りにくくなっています。それに対して夕食は消費されにくく、体脂肪として蓄えられやすいといえます。夕食はひかえめに、遅くとも睡眠の3時間くらい前に食べ終えるようにします。

6.アルコール飲料を控える

アルコール飲料はエネルギー量が多く、ビールはグラス1杯で80kcalもあり、日本酒ではグラス半分以下で同じカロリーがあります。またお酒のおつまみには高カロリーのものが多く、さらにはアルコール飲料が食欲を増進するため、つい食べ過ぎを招きがちです。アルコールは優先的に分解されるために糖質や脂質のエネルギー化が遅れ、これも太る原因となります。