健康チェック

健康診断結果から見る生活改善方法

血糖値が高い

血糖値が高いと指摘された人は、食事の見直しが求められます。
糖尿病を予防するためにも、ほどよい量とバランスのよい食事が大切です。

監修:二葉栄養専門学校主任教授
前国立国際医療センター栄養管理室長 高橋 興亜先生

1.腹八分目を目安に

血糖値を下げるには、ただ糖質を減らせばいいというものではなく、適正なエネルギーをバランス良くとることが大切です。1日の摂取エネルギーは、健康な人の10〜20%減の「腹八分目」を目安にしてください。

2.良質なたんぱくをとる

血管を丈夫にするためには良質なたんぱく質が必要です。良質なたんぱく質とは、たんぱく質を構成するアミノ酸のバランスがいいということで、肉、魚、卵、牛乳、大豆、大豆製品(納豆等)などがあげられます。

3.ビタミン、ミネラルはしっかりと

ビタミン、ミネラルは、エネルギー代謝を促進して血糖を下げる役割をするとともに、血管の細胞の再生のためにも大切です。とくにブドウ糖の代謝に必要なのはビタミンB1で、豚肉、うなぎ、魚介類、豆類、そばなどに含まれています。

4.食物繊維をたっぷりと

食物繊維は、糖質が腸管から吸収されるのを遅らせる作用があるため、血糖値が上昇しにくくなります。野菜は1日に350g以上をとり、水溶性食物繊維であるコンニャク、キノコ、海草類も充分にとるようにします。

5.アルコールを控える

アルコール飲料はエネルギー量が高く、吸収されやすいので血糖値が上昇しやすいため、糖尿病が疑われる場合には原則として禁止されます。血糖値があまり高くない人では、条件つきで1日に160kcalほどの飲酒が認められることもあります。その量は、ビールならコップ(180cc)に1杯半、日本酒ならコップに3分の2ほどです。「条件つき」といいましたが、その条件とは「体重が標準体重以下であること」「ビタミン、ミネラルが充分とれていること」です。

6.甘いものを控える

菓子類や清涼飲料は、砂糖が多く含まれていて血糖値が上昇しやすいので、控えるようにします。

7.規則正しい食生活を

一度食事を抜くと、次の食事は食べる量が多くなりがちで、血糖値も上がりやすくなります。3食が同じような分量になるようにしましょう。食事をはじめて血糖値が上がり、満腹感を感じるまでにはおよそ15分かかりますので、ゆっくりと食事し、急に血糖値を上昇させないことが大切です。