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元気の出るおいしい食材

ナス

 「茄子汁の香に久闊の何も彼も」(茅舎)のように、あっさりしたナスの旨みは日本人好み。原産地であるインドから、中国を経て、奈良時代に日本に渡来。当時から、漬けものなどで食されていたようです。9割以上が水分なので低カロリー。あまり栄養価は高くありませんが、主成分は糖質で、ビタミンA、B群、Cを少し含みます。比較的多いのは、カルシウムと鉄分です。
 東洋医学において“夏野菜は体を冷やす”とされていますが、ナスも例外ではありません。「秋ナスは嫁に食わすな」のことわざは、多食して体を冷やさないための戒め。また、種子が少ないナスを食べると、子宝に恵まれなくなることを案じ、思いやりで食べさせない、というのが正しいようです。とはいえナスは、のぼせ症や高血圧症には、効果が期待できる野菜。
 また『本草網目』に、ナスのヘタを切って、澱風にすり込んだり、ナスを黒焼きにして歯痛にすり込むと記されているように、炎症を緩和する効果がある。ナスのおろし汁をイボにつけると、だんだんと治ってくるように、ナスには不思議な効能が秘められています。

ナス

ナスについて

食べ方 焼いたり、炒めたり
調理法 切ったナスは水にさらしてアク抜きする 切り口にごま油を塗って焼くと、水分流出を防げ、パサパサしない
主な成分 カルシウム、少量のビタミンなど
主な作用 歯痛などの炎症の緩和など
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