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コレステロール値が高い
血液中のコレステロールを減らすには、運動療法や薬物療法も行われますが、基本となるのは食事の改善です。危険値ギリギリの人や少し超えたくらいの人は、食事に注意することで適正域に戻していくことができます。
東京家政大学家政学部教授 元国立がんセンター栄養管理室長
(管理栄養士)荒木 順子先生
(管理栄養士)荒木 順子先生
1.腹八分目を目安にエネルギー量を適正に
食べ過ぎや肥満は、肝臓でのコレステロール合成を促進させます。太っている人は食事量を減らすことで体重を減らし、肥満を解消すると血中コレステロール値は低下します。
2.油脂のとり方に注意
動物性の脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸には、血液中のコレステロールを上昇させる作用があります。それに対して、植物油や魚油に多く含まれる不飽和脂肪酸には、血液中のコレステロールを低下させる働きがあります。肉食を減らし、魚食を増やすとともに、植物油も適量をとるようにします。ただし油脂は高エネルギーなので、全体の量は控えめにしてください。
3.コレステロールが多く含まれている食品を避ける
コレステロールが多く含まれる食品を避けることも大切です。食事からのコレステロール摂取量は、1日300mg以下にします。
【コレステロールを多く含む食品(mg/100g)】
■肉類 | レバー(豚) | 250mg |
■魚介類 | いくら | 480mg |
かずのこ | 370mg | |
たらこ | 350mg | |
しらこ | 360mg | |
うに | 290mg | |
■卵類 | 鶏卵 | 420mg |
4.食物繊維を充分にとる
海藻類、キノコ類、コンニャク、りんごなどの果物に多い水溶性の食物繊維には、コレステロール低下作用があります。また根菜などの野菜に多い不溶性食物繊維は、水分を吸ってふくらむため、満腹感が得られて食べ過ぎを防ぎます。
5.植物性たんぱくをとる
大豆たんぱくなどの植物性たんぱくは、コレステロールを低下させる働きがあります。大豆や大豆製品をできるだけとるようにします。
